小林えみのブログ

本の紹介やその周辺、社会のこと

独立系書店・棚をめぐるメディアと書店業界の「女性」の扱い

イベントに登壇しました。
【『しししし5』(双子のライオン堂) 刊行記念 本屋は本屋の棚をどう見るか?トーク編】

『しししし5』に「本屋は本屋の棚をどう見るか?」という企画があり、その企画内記事4本がすべて男性であることから、トークイベントでは、まず「出版や書店の現場で女性は増えているが、経営者・幹部などになると女性の数が極端に減り、独立系書店なども決して数が少ないわけではないのに、メディアへの登場が極端に偏っている、ということを提議しました。

イベント中でもセキュリティについてなど、有意義な話もありましたが、実際の人数比以上に、メディアでの取り上げられ方の偏りについては、その場だけで現状への追及や改善ができることではないので、情報共有にとどまったように思います。

 

正規雇用か、正社員か、また店長等ポジションについているか、開業をしているか、出世のしにくさや開業のしにくさなどの問題もありますが、メディアの問題については、とりあげる側(報道、出版社、等)、また仲間同士で声をかけあって何かするときの書店の中での問題があることが明らかです。

 

よくあることとしては「実は声をかけていたけれど、断られた」です。

「女性の発言が批判をあびやすく、男性より前にでにくい」という日本社会自体の(くそったれな)構造はありますが、そこで断られても探す、ということが、書店員・書店主に関してはまだまだ可能であるのに、それがされていない、と感じます。

また、特徴ある書店・すでにメディアにでている著名な書店が限られており、そうしたところへ依頼が集中し、「断られる」⇒「それ以上探さない」ということもあるようです。

 

あきらかに、前提として女性が「いない/少ない」場所・分野もあります。
「日本このままじゃダメ」東大が女性教員を増やすわけ 林香里理事

https://digital.asahi.com/articles/ASQCY3S6GQCSUTIL02R.html

理学部の女子学生増へ、国立10大学が声明…東大や京大

https://resemom.jp/article/2023/05/26/72268.html

 

書店・出版等、書籍の関連業界も同じように全体の数もまだまだ十分ではありませんが、2024年現在、業界のなかで、もう少しできることはあります。

 

ほんとうに、その書店をめぐる話は「男性ばかり」でないとできませんか。

「個性的な書店」を集めたら、男性書店主のお店ばかりになりますか。

それは、ただ単に、あなたたちのリサーチ不足・企画の失敗ではありませんか。