小林えみのブログ

本の紹介やその周辺、社会のこと

マルクス・ガブリエル氏の記事に関して

私はガブリエル氏の書籍を編集担当したこともありますが、この記事を読み、ガブリエル氏に私はこの主張を支持できない、というメールをお送りしました。

【ガザでの虐殺 反ユダヤ主義復活に警戒 独哲学者、ボン大教授 マルクス・ガブリエル】
https://sanin-chuo.co.jp/articles/-/513169
私たちは、東洋の国に生まれ育ち、その文化を継承していますが、近代化以降の生活・社会・文化の基盤の多くを西洋文明に負っています。その中で西洋哲学の位置付けも大きなものですが、私たちはそのあり方を見直し、批判すべきところは批判をすべきであると考えます。
そのことを、ローティが「人類の会話」として私たちに考え、会話することを促していると教えてくれたのが、朱喜哲『人類の会話のための哲学』です。
宣伝と受け取って頂いて構いません。実際に私はこうして感銘を受けて本を作り、そしてそれを実践したということの証しです。
https://yorunoyohaku.com/items/62493996a861134281ac48fe
そして、編集担当書の中では、もうひとつ、大きく感銘をうけて作った本が、戸谷洋志さんの『ハンス・ヨナスの哲学』で、彼の「とにかく眼の前の子どもを救う」という発想に共感します。
https://www.kadokawa.co.jp/product/322111001112/
また、西洋思想の影響はありつつ、西洋中心主義的に考えない、ということについては、最近の読書で中村達『私が諸島である カリブ海思想入門』もとても感銘を受けました。
http://www.kankanbou.com/books/jinbun/0601
ともあれ、ガザに関しては思想や歴史の前にまず「殺すな」が全てです。
#StopGazaGencide